さるなし

ある集まりの話題の中で、果物の話が出た。

皆それぞれ色んな思い出や出来事にまつわる果物があって、とっても興味深く楽しい話ばかりであった。生まれ育った場所が違うと、記憶に残ったり好きだったりする果物もかなり違って、びっくりすることばかり。

山育ちの私の中にある果物はというと、柿、ぐみ、桑イチゴ、棗、さるなし、毛桃、水密、ばん桃、etc。

棗とさるなしとばん桃は皆がわからないという。

棗は煮たものは浮かんでも生で食べたことがないとのたまう。

ばん桃もわからないらしい。桃の一種で平たくて四角と言ったら想像できたらしい。

さるなしは私もうまく説明できなくて、困ってしまった。

じさまの話に、サルが皆食べてしまうからとか、サルしか行けないような崖っぷちに生えてる木だとか、聞いた気がする。

小さな細長の実で、外側が少しコリコリしてて中は柔らかくって、少し甘くって、何に似てると言えばいいのかなあ。弟妹はあまり食べなかったけれど、私は大好物であった。

それを知ってるじさまの山仲間が、その季節に山へ行くたびにわざわざ私にと採ってきてくだされたのが、とっても嬉しかった。

等という話をしたのが昨日のこと。

そして今朝、何気なくテレビを見ていたら、さるなしの話題が。

キウイの仲間でかなり栄養価は高いらしい。さるなしという名の由来はわたしがじさまに聞いてたこととほぼ同じ。

あらそうなんだ、探せば売ってるんだ、とびっくりであった。

今度探して買ってみようかなあ。