胡粉塗りの裁縫箱

ミシン周りがごたごたしてきたので片付けていて、ふっと思い出した。

中段の仕切りが壊れて直さねばと思いながらしまい込んだままになっている裁縫箱。

家庭科の授業で、初めて持った自分専用の裁縫箱。

母が小学校の皆勤賞でもらったという胡粉塗りのもの。

もう何年もしまい込んだままになってるから劣化してるんだろうな、と思いながら引っ張り出してみたら、そんなに劣化は見受けられない。ちょっと手をかけて直してみるかな、の気になった。

中段は木製なので、材料さえあれば直すのはそう大変ではない。剥がれた中仕切りはボンドで付け直し、無くなった仕切りは木っ端を探して追加。剥げている塗料は黒マジックでちょちょちょっと塗って何となくそれらしくなった。

問題は本体。側面は薄く剥がれて中張の紙部分が透けて見える。糊で貼ればいいのだけれど、そうそう変なものは使えない。いろいろ悩んで昔ながらの障子貼り用の糊で試してみた。紙を当ててクリップでしばらく押さえておいたら何とか貼り付いた様子。

直した結果がこの状態。

胡粉塗りの裁縫箱

右端が中段。小さな四角部分に針山を入れる予定。

オウム模様の上が赤くなってるのは使ってるうちに黒い模様が剥げてしまったから。

角が剥げたりしてるけど、しまい込んでおくより使った方が余程いいと思うので、身近に置いて使うつもり。さてどこに置くかなあ。

 

閑話休題

この針箱を見るたび、角が剥げてみすぼらしいし模様も剥げかかってるからからペンキを塗っちゃえば?と言い放った御仁がいたことを思い出す。胡粉塗りの上にペンキ?とびっくりしたっけ。改めて胡粉塗りの説明をして、こういったものを作れる人は減ってるからこのまま大切に使う、と言ったら不思議そうな顔をしてたっけ。