繕いの跡

アイロン台が汚れてへたってきたので張り替えた。

これを張り替えたのはいつだっけ?と考えてもいつだか思い出せない。

ま、そんなことはさておき、古い表をはずし土台だけにする。

さて中当てはどれにするかなとほどき布を入れてある茶箱を開けたら、封印したままになっていたものを発掘してしまった。

母の裁縫用具や布を整理した時に、真綿と浴衣地の端切れが入ったと思しき袋の中身を確かめもせず持ち帰った。開けてみたら、確かに真綿がどっさりと浴衣地の端切れが入っていたのだけれど、その下にほどいた布団皮やら細々とした布がぴっちり詰まっていた。バタバタしていた時期だったので真綿以外はそのまま茶箱に入れて忘れていた。

改めて調べてみると、よくまあここまで繕って使ったもんだと感心するもの多し。

あちこち繕ってある布団皮。使い古しの帆前掛けをつないだ袋。様々な布をつないでなおかつあちこち繕ってあるこたつの下掛け。色褪せた細かな端切れ。どう見ても帯なんだけど、ここまで繕って使うのか?と呆れるというか感心するというか、状態の代物もある。

あの時持ち帰ったのは、どうやら、もう使わないけど何となく処分できない古布を入れた袋だった気配。そういえば母は布地を処分できない人だった。特に木綿地はどんなに古くても取って置く人だった。

そんな中、あれこれ見繕って、アイロン台の中当ては、色あせた布団皮を使うことにした。

使い古したシーツや厚手木綿を上に被せて、裏側をタッカーでぱちぱち止付けて、アイロン台がふたつ生き返った。

ついでに茶箱の中を総点検。

余りにぼろいものはウエス、出しておけば使いそうなものは表に出し、とやってたら、パンパンで閉まりにくかった蓋がちゃんと閉まるようになった。

さてさて、この中身はいつ日の目を見るのだろうか。

ちなみに、丁寧に繕ってあるものは処分しないでそのまま茶箱でおねんねとなった。

だって、その仕事を思ったら、無碍には処分できない。

 

中当てに使った布団皮(きれいに見えるけどかなり色あせているし一部繕いあり)

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帯と思しきもの(三種の木綿地をつないである、かつ繕いだらけ)

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